「サンドマン」オーディオドラマ EP6: 24 HOURS

オーディブルのオーディオドラマ「サンドマン」の感想です。
ネタバレしています。

24時間営業のダイナー。
ウェイトレスのベティは忙しく働いている。

平凡な女給に見えるベティだが、実は食堂の常連客を登場人物にした小説を書いている。
いつの日か「ディア・アビー」にでも送って発表し、周囲をあっと言わせる日を夢見ている。

常連の一人のジュディはレズビアンでガールフレンドのドナと喧嘩別れしたばかり。
友人のローズやドナの母親に電話してドナと連絡を取ろうとしている。
ローズはこのあと「ドールズハウス」で登場します。ドナもずっと後の巻で登場。

ベティは気のいい理解のあるおばちゃんに見えるが、内心では同性愛は邪悪だと思っていて、自作小説の中ではジュディとドナにそれぞれ素敵なボーイフレンドを見つけてやるような独善的な人でした。

常連たちの他に見慣れない男が片隅に座っている。目玉のついたアクセサリーと宝石を持って静かに周りを観察している。
食事を済ませて出ていこうとする常連客たちは、なぜか店から出ずに席に戻ってきてしまう。

時間が経つにつれ客たちは心の奥底の残虐さをむき出しにして、お互いに対して残酷なふるまいを始める。
ジョン・ディー John Dee(声:ウィリアム・ホープ)がルビーの魔力で人々を操っていたのだ。

というのを1時間ずつ24時間分やるのです。
エドワード・ホッパーの「ナイトホークス」を思わせる作品で、人間の心に潜む悪を描く名作だとは思うが、いささか長いですね。

24時間目についにモーフィアスMorpheus(声:ジェームズ・マカヴォイ)がダイナーに入ってきた時にはジョン・ディーですら「飽きてきたところだ」と言ってました。

私の好みのコーヒーではなかった(これが言いたかっただけ)。