マーダーボットダイアリー#4.5 Home: Habitat, Range, Niche, Territory

マーダーボットダイアリー#5Network Effectの予約特典として配信されたHome: Habitat, Range, Niche, TerritoryがTORのサイトで公開されています。
キンドルでも$1で売ってるようです。日本からは買えないみたい。(と思ったが売ってました。すごく見つけにくいところにあった)

www.tor.com

 

#4.5ってことは#4Exit Strategyと#5Network Effectの間に起きたエピソードなのかな。
内容的には#6Fugitive Telemetryと繋がってるように思える。

(ネタバレしています)

ドクター・メンサーの視点のお話。本人視点なので、名前がドクター・メンサーではなくアイダなのが新鮮。

Exit Strategyで悪の企業体に誘拐されたアイダはトラウマに苦しんでいるが、自分では認めることができず、カウンセリングもさぼっている。
プリザベーションの議会はセクユニットの難民としての受け入れに難色を示している。難民は人間かロボットでなければ認められないが、セクユニットは人間の組織からクローン培養された部分とロボットの複合体で武器も内蔵してるので状況が複雑らしい。

プリザベーションがなぜ難民なら受け入れるかというと、彼らはそもそも全員が難民の子孫だから。宇宙船が遭難した時に極悪企業体から救援費用を請求され、支払うのを拒否して独立した人たちがプリザベーションを作ったようだ(ここの理解間違ってるかも)。
アイダはセクユニットや調査隊のメンバーが滞在しているホテルで調査報告書の作成を手伝う。(まだ報告書出してなかったんか・・・)
疲れを覚えた彼女は休憩しようとロビーへおやつを取りに行き、ロビーの食料を誰でも(滞在客だけでなく本当に誰でも)無料で楽しめるプリザベーションの素晴らしさにしばし思いをはせる。

しかし、無人のはずのロビーに見知らぬ男が現れ・・・


作家本人の作品というより、ファンダムにありそうなハートウォーミングな短編。
作者と自分のシップが一致してるって幸せだなあとしみじみ喜びをかみしめました。

ラッティやピン・リーも登場するし、タグに#誰も死なないとか#全員登場とかついてるファンフィクションのようだった。

「マーダーボット」はとてもプライベートな名前なので、アイダすら使わせてもらえないというのが可笑しい。セクユニットをどう呼ぶかは#6Fugitive Telemetryでもアイダを悩ませる難問。

 あと#1All Systems Redで惑星の調査をしてたのは、開拓の事前調査だったんですね。
プリザベーションは惑星の「所有者」と交渉準備に入ってて、アイダはコーポレート・リムでは何にでも所有者がいると呆れてる。

 

Home: Habitat, Range, Niche, Territory
by Martha Wells