「サンドマン」オーディオドラマ2 EP1 プロローグ

去年の9月に配信されてからだいぶ時間が経ってしまった。
コミックを参照しながらもういちど聞いてみようと思います。

The Sandman: Act IIはコミックのvol.4をもとに製作されています。
最初のエピソードは「霧の季節」のプロローグ。Season of Mistsのmistsはなぜ複数形なのか。

プロローグはかなりの部分がニール・ゲイマンのナレーションで進みます。
デスティニーの庭。デスティニーが運命の書を持って庭をぐるぐる散歩している。本は鎖で手首に繋がれている。
そこへ三位一体の女神ヘカテーが現れる。ヘカテーは「最後の戦いが始まるよー」と予告して去る。
いつも言うだけ言っていなくなってしまうヘカテさんたち。今回はデスティニーのカラーに合わせたのか全員灰色で地味でした。手には鎖か紐まで持ってた。

デスティニーは本を読んで、いま起きたことが書かれているのを確認し、これから何をすべきか悟る。
家族会議を開くのだ。

え、ホームドラマなの?
と意表をつかれているうちにデスティニーはギャラリーできょうだいたちを呼び出します。
最初に来たのはデス。破れたTシャツとジーンズで、格式ばったことが好きなデスティニーは気に入らない。
デスは「scytheを持てとか言い出すんじゃない」と文句を言いながらゴスロリっぽいドレスにチェンジ。
scytheって何かと調べてみたら「大鎌」でした。デスはいかにも死神って恰好は嫌いなんですね。

次に来たのはドリーム。18世紀のイングランドのハイウェイマン(馬車強盗)のような装束。三角帽子までかぶってる。

そのあとデザイアとデスペアが現れ、最後に野原で楽しそうにしてる少女の肖像の前へみんなで移動。
絵画から抜け出てきたデリリウムは、絵とはまったく似ていないレオタードと網タイツ姿の若い女、支離滅裂な話をする。
デリリウムは昔はデライトだったのだが、何か事件があって惑乱の王女になってしまったらしい。

ここでニール・ゲイマンによるジ・エンドレスたちの描写。コミックでは数ページ文字だけが続く変わった構成です。
それぞれの特徴的な匂いの説明があるので面白い。
デスひとりだけ「そして死があった」と一言で終わり、説明できないってことでしょうか。

デスティニーは庭でヘカテーに会ったことを告げる。
デザイアが「triodits?」と言う意味が分からない。ギリシャ神話で三位一体の女神を指すと思われるが、単語が難しすぎるこの作品。

デスティニーは「何かが起こると知ったのだ」ともったいぶっています。で、何が起こるの?と聞かれると
「この家族会議だ」

ジ・エンドレスたちが全員集まる必要があったらしい。もう集まったからいいだろうと帰ろうとするドリーム、引き留めるデスティニー。
無理に世間話をしようと努めるうち、デザイアに「兄ちゃん最近はガールフレンドを殺してるの」などと古傷をかきむしられ怒ったドリームはバルコニーへ出て行ってしまう。

デスがなだめに行くが「自分は本当にナダを愛していたんだでも彼女が女神にしてやろうとしてるのに断ったから地獄へ落した」などと相変わらず反省のないドリームにキレるデス。
デスに怒られて自分の身勝手さに気づいたドリームは、地獄へ行ってルシファーと対決し、ナダを救出しようと決心する。

何百年も地獄へ落して放置してたわりに、決心すると行動が早い。
ドリームはすっきりした表情で去っていきました。

家族会議がきょうだい喧嘩を引き起こし、モーフィアスが地獄下りを決断するというデスティニーの目論見どおりの展開となりました。
次回からいよいよ地獄でルシファーと対峙するドリーム、ナダを取り戻すことはできるのでしょうか。

 



The Sandman: Act II
Episode 1: Season of Mists - Prologue
31:22