Netflix サンドマン Ep1"Sleep of the Just" (5)

Netflixのドラマ『サンドマン』 を見たので感想をメモしています。
ネタバレしています。本当にただのメモです。いちおう原作コミックスとの比較も試みてみました。

Ep1 "Sleep of the Just"(5)

エセルは男の子を出産、アレックスとポールはモーフィアスの説得(逃がしてやるから復讐しないで)を試みるが失敗。ちゃんと何度も頼んで味方になってもらおうと努力するポールがとても良い人です。しかしモーフィアスはカラスを殺されたことが許せず無言を貫く。

【ここが原作と違う】
原作のポール・マクガイアはオカルトをあまり信じておらず、教団も金をかせぐ道具と割り切っている。
60年代ごろは超能力ブームでウィッチクロスに若者が集まって荒稼ぎしてたようだが、そのころの描写はドラマではカットされているので、アレックスとポールは純粋で無垢なまま老人になる。


年取ったアレックスはまだ説得を続けている。部屋から退出するときに車椅子の車輪が魔法陣を踏んでペイントが一部消える。ポールがちらっとモーフィアスを見る。ポールとモーフィアスは魔法陣の拘束力が弱まったのに気づいている。
見張りがうたた寝してスペインの浜辺の夢を見て、砂を手に入れたドリームはついにドームを破壊して外に出る。


【ここが原作と違う】
原作でも車椅子で魔法陣が傷つく場面がありましたが、モーフィアスしか気づかなかったようです、私も見逃していた。
原作では砂を握ったドリームが死んだふりをして、あわてた見張りがドームのカギをあけてしまう流れだったのですが、ドラマは見張りが撃った銃弾でガラスが割れて、モーフィアスが獣のようにサダコのように出てくるのがとても良かった。
しかし砂を握って待っているドリームが相撲取りの塩まきのポーズのようでちょっと奇妙だ。


夢の王はドリーミングに戻り、ルシエンヌが出迎えてくれるが、夢の国は荒廃していた。

【ここが原作と違う】
原作では帰宅前にまず腹ごしらえをして、カインとアベルの家に寄って看病してもらっていた、ドラマでは冗長な部分はカットされるので話がサクサク進みます。
ルシエンヌは原作よりずっと優しく人当たりが良いキャラクターになっているが、家臣が逃げて激怒するモーフィアスについ「エンドレスが失踪したのは初めてじゃないですし」と本当のことを言ってさらに怒らせる正直すぎる面も。


サンドマン』ってとっつきにくいコミックだと思ってきましたが、ドラマになっても簡単には理解できないとあらためて感じました。映像はとても美しいし、俳優の演技も文句ないけど、どういう設定なのか分からないので戸惑ってしまう。
結局のところエピソード1は夢の王が閉じ込められる→夢の国が崩壊して夢の生き物たちが地上へ逃げ出す→モーフィアスが監禁から脱出して、奪われたツールを取り戻し、ドリーミングの住人たちを連れ帰ると誓うという話だったんですね。

コミックスはもっと枝葉が多くてごちゃごちゃしていた。ドラマはかなりストーリーが整理されてスッキリしたが、それでも何が起きているか解りにくい。分かってくるととても面白いが、楽しむコツがつかめるまでが長い。