Netflix サンドマン Ep2 Imperfect Hosts

Netflixのドラマ『サンドマン』 を見たので感想をメモしています。
ネタバレしています。本当にただのメモです。いちおう原作コミックスとの比較も試みてみました。

Ep2 Imperfect Hosts

モーフィアス(トム・スターリッジ)はドリーミングを再建しようと気合を入れるが失敗してバッタリ倒れてしまう。割と間が抜けているところが可愛らしい夢の王。ロンドンではハダカでしたが、いつの間にか黒いコートを手に入れている。どこで見つけたのかな。
ルシエンヌ(ヴィヴィアン・アチャンポン)にもっと休息と栄養を取るよう勧告されるが、早く三つのツールを取り戻さないといけないので焦っているドリーム。

ルシエンヌはきょうだいに助けてもらったらと提案するけど、「みんな知ってるのに助けに来てくれなかった」とすねるモーフィアス。悲しそう。確かにエンドレスは誰も助けに来てくれなかったのはどうしてなのでしょう。

 

ドリーミングのホールは(エピソード2では廃墟になっていますが)、サリーのギルドフォード大聖堂で撮影されたそうで、あの印象的な縦長の窓も実在するようです(ステンドグラスはCG)。

www.visitsoutheastengland.com



 

パワーを取り戻すためには、自分がクリエイトしたものからエネルギーを吸収しなければならないので、ケイン(サンジーヴ・バスカー)とエイベル(アシム・チャウドリー)のもとへ向かう。
ケインとエイベルの家はCGかと思ったら、ナショナルトラストが保有するケントのScotney Castleでロケをしたようです。公式サイトを見ると秋の紅葉が美しくて、早くイギリスへ旅行したいなあと憧れが募ります。

www.nationaltrust.org.uk



夢の王の力を復活させるため、ガーゴイルのグレゴリーが犠牲になりました。怒りを抑えきれないケインは弟を殺してしまう。ドラマのケインは優しそうな人に見えたのに弟に対してはDV男だった。
このあとガーゴイルの赤ちゃんをめぐってまたも殺されてしまうエイベル。「でも安心して、ケインは朝は弱いから昼飯前は殺さないんだよ」とけなげなエイベル。

【ここが原作と違う】

原作ではモーフィアスが要求したのはケインとエイベルが交わした契約書。グレゴリーは無事です。
ドラマのケインとエイベルがそっくりな外見でショックでした。原作ではケインは白人男性の容貌で、エイベルはドラマと同じ黒髪ともじゃもじゃの髭面です。ドラマでは髭のせいか二人ともアラブ風に見えたので驚きました。カインとアベルユダヤの神話なので中東風の容貌でも不思議ではないのですが、欧米のフィクションでは白人として描かれることが多いのでは。自分も欧米の価値観に染まっていたと気づいたのもショックでした。
よく見るとドラマの二人は顔はそんなに似ていないし、演じているのはおそらく両方とも南アジア系の俳優ですね。しかし初見でギョっとしたのは事実で、己の偏見をぶち壊された瞬間でした。

サンジーヴ・バスカーはUnforgotten(埋もれる殺意)で二コラ・ウォーカーの相棒刑事を演じてた人ですね。


モーフィアスは運命の三女神ヘカテーを召喚する。原作と同じく何の注釈もなくサーセイの話になるので誰か説明してほしいと思った。
三人を演じているうち、慈母と乙女はインド系俳優のようです。南アジア系が多くて嬉しい。

モーフィアスはロンドン出張することになり、ルシエンヌに「100年過ごしたばかりなのに?」と驚かれてムッとします。それは作者に文句言ってと思ったことでしょう。

 

【ここが原作と違う】
砂袋を持っているのがジョンからジョアナ・コンスタンタインへ性別変更されています。モーフィアスは「ジョアナ・コンスタンタインは知ってるが300年前のことだ」と不思議そう。

原作のドリームはこの時点ではまだ過去の自分がコンスタンタインと旧知の仲とは知らなかったと思います。(ジョアナが登場するフランス革命の話はもっと後のほうの巻だから)


そのころニューヨーク州バッファローでは美術商エセル・ディー(旧姓クリップス)のもとをコリンシアンボイド・ホルブルック)が訪れ、夢の王が自由の身になったことを告げ、協力を要請する。
調子に乗って本性を現したコリンシアンはエセルの呪具で成敗されてしまうのだった。あんた何しに来たの・・・

エセルはアサイラムに監禁されているジョン・ディー(デヴィッド・シューリス)に会いに行くが、息子はそっけない。


【ここが原作と違う】
原作のエセルがサイクスと別れたあと何をしていたか不明です。お金持ちだったようですが、ドラマのようにキャリアを積み上げていたのではなさそう。
原作ではエセルが息子のジョンに突然会いに言った理由もよく分かりません。そろそろ寿命がきそうだから会いに行ったのか?ドラマのほうが登場人物の行動が理路整然としています。

デヴィッド・シューリスは2015年のAn Inspector Calls(夜の来訪者)でグール警部を演じていました。憂いに満ちた演技がとても好きだった。神の使いを演じた俳優さんが今度は死の博士を演じるのですね。


エセルに夢の国に送り返されちゃったコリンシアンが、また地上へ逃げて行ったのが可笑しかった。営業から戻ってちょっと事務所に顔出して、社長に見つからないうちにまた飛び出していくスーダラセールスマンって感じだった。