ドラマ「ウェイステッド」

(ネタばれしています)

 

「ウェイステッド」(Wasted)というドラマにショーン・ビーンがネッド・スターク+ボロミアの役で出てると聞いて見てみました。

 

 

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失業中のケントとモーフィアスは田舎町で同級生とドラッグやアルコールにふける退屈な日々を送っている。
どっちが主役かよく分からないが、ケントはまあまあイケメン、モーフィアスはおデブなオタク。

彼らの暮らす地方都市がものすごく退屈な田舎でそりゃあラリるより他にどうしようもないわと視聴者も同情するかも。
wikiによるとサマセットのヨーヴィル近辺でロケしたようです。


ショーン・ビーンはモーフィアスの守護霊として登場。ゲーム・オブ・スローンズファンのモーフィアスの無意識がネッドの姿で現れたようです。
おさななじみのアリソンとつきあいたいモーフィアスにいろいろ策を授けてくれるのだが、もとがオタクの無意識なのでまったく実効性がなく、ことごとく失敗するというのが基本パターン。

 

などと説明してもなにも説明にならないようなとってもチープで下品であほらしいコメディ。
地元のSMパーティに行ってみたら気持ち悪い中高年ばかりで、しかも高校時代の地理の先生に会ってしまい
「君の三日月湖についてのレポートはよくできてた」
と褒められ、家族の近況などスモールトークするのです。(その間先生は下丸出し)

 

驚くほど予算がかかっていなくて、特殊効果もCGとかじゃなく蛍光ペンで落書きしただけ。(実際にはすごい高度な技術なのかもしれないが見た目はヤンキーのなぐり書き)

イギリスドラマらしく描写が悪意たっぷりで、出てくる中高年はよくこれだけ魅力のない中年男女を集めたなと感心するほどみっともない熟年ばかり。
間違って気取ったパブに入ってしまったらテニスウェアのペアルックのポッシュな(しかし田舎っぽい)中年カップルがワインを飲んでたりして、そしてそのパブの経営者がケントが小学校でいじめていたムーミン少年なのですが、彼は成功者になっているがいまでもムーミンという残酷な現実をつきつけてくるところが容赦なくイギリスドラマ。

 

夜中に見たら笑いすぎて近所迷惑になりそうなドラマでした。

 

ョーン・ビーンはネッドのコスプレなのですが、低予算のせいか衣装が安物。

襟がフェイクファーで泣かせる。

 

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モーフィアスはショーン・ビーンのファンを自称してるわりに彼の出演作にうといらしく「チャタレイ夫人の恋人」や「炎の英雄シャープ」を知らなかったようです。

 

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ショーン・ビーン訛りすぎてて何言ってるかわからんかった。常にAyeって返事してた。Ayeっていえばファンタジーっぽいってものでもなかろう。

  

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そしてショーン・ビーンなので守護霊のくせにシリーズ1の途中で死んでしまうのです。さすがショーン・ビーン

 

 日本の宣伝用画像はモーフィアスとショーン・ビーンだけ。冒険ファンタジーっぽい雰囲気。

イギリスのポスターはうつろな目をした若者四人が安っぽい店にぼんやりと座っている画像。背後にショーン・ビーンが映り込んでいることもある。
という違いが興味深い。
日本では「ドラッグとアルコールしか楽しみのない西部地方の若者が主人公の英国コメディ」という説明で見る気になる客はいなさそう。私は見るかもだけど。