映画『二百三高地』

近所の映画館で限定上映していたので見てきました。
まったく何の事前情報もなく見たのですが、あの山の形見覚えがある・・・、あのずんぐりした大砲見覚えがある・・・、兵士が銃剣抱えて大量に突っ込んでいくとこ見覚えがある・・・、旗手が旗もって走るとこ見覚えがある(すべて『ゴールデンカムイ』で)・・・と前世の記憶総集編みたいな映画だった。

そもそもどうして『二百三高地』を見ようと思ったかというと、『ゴールデンカムイ』の宇佐美の白いブーツが可愛くて女子高生みたいなので本当にあんな色の長靴だったのだろうか?と疑問に思っていました。たまたまトップガンを見に行った映画館で『二百三高地』の予告編をやってて、兵隊さんが白いブーツ履いていたので大画面で確認したくて見に行きました。

鶴見がよく着ている黒の飾り紐のついた軍服もたっぷり堪能したのですが、袖や後ろ身頃にまで黒糸で刺繍が施されていて、とても手の込んだデザインなのがよく分かりました。一般兵士のズボンの黒地に赤い縦ラインが入ったところに白い脚絆(?)をあわせる色使いもアバンギャルド感があって、魅力を作り出す装置としての軍服デザインについて考えさせられます。
仲代達矢が最初から最後までキュートでした。

上映時間を確認せず行ったら三時間もあったらしく、途中でさだまさしカラオケタイムみたいなのが挟まってたのがトイレ休憩だったようです。インド映画みたいに「インターバル」と明記してほしかった。
後半は雪がちらつき始めて兵隊さんたちも寒かったと思うが、思いがけず長時間のうえ冷房が強くてこちらも寒さで気が遠くなりかけてたころとつぜん第七師団が投入され、あ、尾形の父ちゃんと思ってるうちに27連隊が頂上に旗を立てていました。ここも初めて見るのに見覚えある場面、鶴見どん・・・

自分から戦争映画を見に行くことになるとはなあと我ながら意外に思いましたが、考えてみればこれまでもフランスの塹壕やフランスの浜辺とドーバー海峡が舞台の映画はわりと見ているので、実は戦争映画が好きなのだろうか。あまり「好き」に流されず冷静にならなければと反省の日々です。