スタニス ドラマと原作のちがい S2E4 (2) Garden of Bones

S2E4 Garden of Bones (2)
 
ドラマのスタニスの扱いがあまりではないか!?と悲憤にくれるブログ主が細かいことをくどくどとかきくどくシリーズです。
 
S2E4 Garden of Bones (2)
 
ドラマのスタニス
 
 
スタニスの御座船かな?船首が牡鹿になっててキュート。
 
 
 
バラシオンの紋章は牡鹿なのでスタニス個人は鹿の象徴を使ってるのに、所領はドラゴンストーン。インテリアはターガリエンの象徴のドラゴンだらけなのが混乱させられる。ドラゴンは壊して鹿に替えればよかったんじゃないかと思うがドラゴンストーンは貧乏なのでリフォームできなかったのでしょうか。
 
鹿と龍の二面性がスタニスの複雑な性格をあらわしているのかも。
 
 
スタニスはダヴォスに幸運の骨(ダヴォス本人の指の骨)をまだ持ち歩いているのか尋ねる。
この会話は原作にもあります。スタニスはダヴォスがなぜ骨をお守りにしているか理解できない。
 
 
 
 
Well, life’s been good since you hacked them off, Your Grace.
(人生はあなたが指を切り落としてくださってから上向きになりましたから、陛下)
 
 
 
 
And it’s four less fingernails to clean.
(それに指の爪の手入れも四本少なく(less)てすみます。)
 
 
 
 
Fewer.
(少なく(fewer)だ。)
 
 
 
 
Pardon?
(え?)
 
 
 
 
Four fewer fingernails to clean.
(指の爪の手入れも四本少なく(fewer)てすむ、だ)
 
日本語には名詞の可算不可算がないから・・・
 
 
 
Never understood why you had to wear them.
(なぜお前がそんなものを身につけているのかどうにも分からぬ。)
 
ここ主語のIが省略されています。
 
 
 
It reminds me of where I come from and where I am now.
It reminds me of your justice.
It was an honest punishment and you were good with the cleaver.
(自分がどこから来て、いまは何者なのか思い出させてくれます。
あなたの正義を思い出させてくれます。
公正な罰だったし、あなたは包丁を扱うのが上手かった。)
 
ドラマでは詳しい説明なかったと思いますが、スタニスはダヴォスが持ち込んだ救援物資で全滅をまぬがれたあとダヴォスを騎士に叙し、これまでの密輸の罪の償いとして片手の指四本の第一関節を切り落とします。
ダヴォスはスタニス本人が剣をふるうことを条件に裁きを受け入れる。スタニスはよく切れるからという理由で剣ではなく肉切り包丁を使いました。合理的。
 
 
原作では左手の指を落としてますが、リアムさんが左利きなのでドラマでは右手が短い。
 
 
 
 
You were a hero and a smuggler.
A good act does not wash out the bad, nor a bad the good.
(お前は英雄で密輸屋だった。
良い行いは悪い行いを洗い流さず、悪い行いが良い行いを帳消しにすることもない)
 
 
スタニスは機嫌のいいときや怒ってるときはダヴォスをsmugglerって呼ぶところが可愛い。スタニスは友達がいないので誰のことも愛称で呼んだりしないが、ダヴォスにだけペットネームを使ってる。
 
 
 
 
ダヴォスは常々スタニスの正義の裁きを息子に教えようとしているが、マッソスは親の言うことなんかききません。でも「赤い女」の言うことならなんでも聞く。
スタニスは「彼女には名前があるのだぞ」と赤い女などという呼び方をたしなめる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
スタニスは急にダヴォスにかつての密輸屋の特技を使うよう求める。
ダヴォスはもうずっと法を守って生きてきたのですが、スタニスの要求に屈する。
Any shore, any night.
What am I bringing ashore?
(どの海岸へでも、どの夜にでも。
なにを荷揚げすればよいのですか?)
 
 
 
 
 
The red woman.
(赤い女だ。)
 
リアムさんはインタビューなどでスタニスとスティーブン・ディレインのユーモアについて繰り返し語っています。このレッド・ウーマンのギャグはとくにお気に入りらしいです。
 
 
 
 
No one must know what you do and we’ll not speak of this again.
(お前のすることは誰にも知られてはならず、我々もこのことは二度と口にしない。)

I am true to Your Grace and always will be, but surely there are other ways, cleaner ways.
(私はこれまでもこれからも陛下に忠実です。しかし他にもっときれいなやり方があるのでは?)

Cleaner ways don’t win wars.
(きれいなやり方では戦に勝てぬ。)
 
 
 
 
ダヴォスはメリサンドルを連れてストームズエンドの城壁ぎわに上陸し、城の地下道へ忍び込む。
 
通路には以前はなかった鉄格子がはまっているが、格子などではメリサンドルを阻むことはできないのだった。
 
 
 
チーム・ドラゴンストーンのルーチンギャグに誰かがつい「Gods(神々よ)」と口走って他の人に「God(神)だ。神はル・ロールのみ!」と返されるというのがあります。
 
 
 
 
 
≪原作では・・・≫
 
ストームズエンドの城代ペンローズとの会見後、スタニスはダヴォスひとりだけを連れて諸侯たちから離れる。
ダヴォスの身分が低すぎるので軍議などでは発言させず、個人的に意見を聞くのですが、ダヴォスは他の貴族から嫉妬されてますます立場が悪くなりそう。
 
ダヴォスはストームズエンドは籠城させておいて、キングズランディングを攻撃すべきだと進言。しかしスタニスはペンローズは今夜死に、ストームズエンドは落ちると不吉なことを言い出す。
だんだん怖くなってきたダヴォスにスタニスは夜中にストームズエンドに小舟をつけるよう命じる。
 
ダヴォスは悲しくなり、自分はもう密輸屋ではなくて騎士なのに、それに暗殺などしたこともないのにと思う。ダヴォスはスタニスにペンローズ暗殺を命じられたと誤解してる。
 
Davos wanted to protest. He was a knight now, no longer a smuggler, and he had never been an assassin. Yet when he opened his mouth, the words would not come. This was Stannis, his just lord, to whom he owed all he was.
A Clash of Kings
George R. R Martin
 
 
スタニスの命令を拒むことはできず、ダヴォスはメリサンドルを連れてストームズエンドの岸にひそかに上陸する。
あとはドラマと同じく影が城へ忍び込んで、ペンローズが死体で発見される。
 
 
ダヴォスが関係したのはペンローズの死で、レンリーの事件ではなかったのです。
ドラマではこの二つを一緒にしてるので変なことになってる。
 
だっておかしいと思いませんでしたか、ドラマではレンリーは多くの家臣を引き連れて豪華な天幕で野営してるのに、ダヴォスはレンリーに近づくために城壁の秘密通路から城に入ろうとしている。城外でキャンプしてる敵に近づくために城の中に忍び込むとはこれいかに?
 
原作では城内にいるのはペンローズ
メリサンドルの魔術では露天のレンリーには近づけても、古い魔法で守られたストームズエンドの城壁を越えるのが難しかったのでダヴォスに地下通路に手引きしてもらう必要があった。
 
スタニスのストームズエンド陥落の目的は城自体ではなく、ペンローズが保護しているロバートの私生児です。
黒髪で青い目のエドリック・ストームはバラシオン家の遺伝子見本としてスタニスの正当性を担保してくれるから。
 
ドラマにはエドリック・ストームが出てこないので、スタニスがストームズエンドを攻撃する理由も不明瞭です。
 
レンリーに何が起こったのかダヴォスに聞かれたスタニスは、自分はその時間は眠っていたと答える。アリバイの証人はデヴァン。メリサンドルはスタニスと同じ天幕で寝起きしてるはずですが、この時は不在だったようです。彼女が何をしていたのか原作では謎のまま。
 
For a long time, the king did not speak. Then, very softly, he said, “I dream of it sometimes. Of Renly’s dying. A green tent, candles, a woman screaming. And blood.” Stannis looked down at his hands. “I was still abed when he died. Your Devan will tell you. He tried to wake me. Dawn was nigh and my lords were waiting, fretting. I should have been ahorse, armored. I knew Renly would attack at break of day. Devan says I thrashed and cried out, but what does it matter? It was a dream. I was in my tent when Renly died, and when I woke my hands were clean.”
このあと有名なレンリーの桃のエピソードが続く。この場面はドラマでも入れてほしかった。