Netflix サンドマン Ep11 Calliope

全十話と思っていたのにひっそりとエピソード11が配信されていた驚いたNetflixサンドマンですが、さらに二本立てで意表を突かれました。

「カリオペー」やるんだ、勇気あるなとぼんやり眺めていました。ロンドンのタウンハウスの扉が開いたらデレク・ジャコビが出てきてびっくり。
ロデリック・バージェスがチャールズ・ダンス、ギルバートがスティーブン・フライ、エラスムス・フライがデレク・ジャコビ。夢の配役すぎるドラマです。「転生してみたら悪役がチャールズ・ダンスデレク・ジャコビだった」というタイトルにしたら良かったと思う。

この回の脚本はCatherine Smyth-McMullenで女性のようです。1980年代の男性読者向けの作品を21世紀の世界中の観客に向けにどうアップデートしたのか興味ぶかく視聴しました。
女性の観客が見てトラウマになったりフラッシュバックを起こしそうな直接的な描写はなくてホッとしました。原作のこのエピソード恐ろしくて読み返せないから・・・。
悪役のマードックもソフトで人好きのする女性に配慮のある人物として描かれています。その裏でひどいことをやっているわけですが。

マードックが凡人っぽいぶん、デレク・ジャコビの憎々しさが際立っている。原作のエラスムス・フライは掃除も着替えもしてなさそうな汚い部屋と姿でしたが(読み返せないので確認できず)、デレク・ジャコビは教養ある老紳士風です。品格ある上流階級に見えて豹変するところが怖いよね。

カリオペー(メリッサンティ・マハウト)がマードックを許す理由がやっぱりよく理解できなかったが、「マードック許すまじ」と怒るモーフィアスに「わたしがあなたのモノだから?」と鋭く言い返す場面がとても良かった。モーフィアスが一瞬うっと詰まるものの、ちゃんと答えられたのも成長を感じさせた。このドラマはモーフィアスが敵と戦うのではなく、自分の自己中心的な性格を乗り越えて成長するドラマなんですね。
自由になったカリオペーが雨上がりのロンドンの夜を一人で歩み去っていくラストシーンもとても良かった。

マードックを演じているアーサー・ダーヴィルは「ブロードチャーチ」で気弱そうな牧師を演じてたのは覚えていたのですが、それどころかドクター・フーでコンパニオンやってた人だった。この回はドクター・フーコラボ回。