Science Fiction: The Best of the Year, 2007 Edition

だいぶ以前に買ってダウンロード積読になっていた本。

 

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思い出して読んでみました。そしてどうして積読になっていたか思い出しました。
目次が読みにくい。

 

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こういう感じでリンクになっているのです。自分の読みたい作家が見つけにくいよ・・・
そして前の作家の作品から途切れなく続いていて、入り込みにくいです。
2007年の本なので今では改善されているのでしょうか。

 ↓最初の四行はウィルソンの作品で、その下がアン・レッキー。

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お目当てはアン・レッキーのHESPERIA AND GLORY
このころラドチ帝国シリーズに夢中だったが、ほかにどんな作品を書いているかわからず、とりあえずこのアンソロジーを買ってみた記憶があります。一度読んだが、クトフルによくあるような語り口でなんか想像と違う・・・と思った。
いま読むと「こういう作風だったんだなあ」と納得できるところもあるのですが当時はもの知らずだった。

イギリスのお屋敷の主人がアトキンス氏の代理人にあてた手紙というスタイル。
内容は「あなたのお探しのアトキンス氏についての噂はまったくのでたらめだし、我が家の酒蔵に泉なんてありません」というもの。
何のこっちゃ?と思いながら読むと、アトキンス氏は火星のプリンスで、へスペリア帝国の相続権をめぐって兄弟と争っていたというイギリスのカントリーハウスとかけ離れた物語になっていく。

奇妙な短編だった。「カラスの塔」のあとで読み返すと、アン・レッキーはこういうのもお好きなのね、と納得。