「サンドマン」オーディオドラマ EP 11 The Doll's House

コミックスのサンドマンは全巻持っていて、いま8巻を読んでいます(アメコミ読むの下手だからなかなか進まない)。
そこまで読み進んでやっとこのThe Doll's HouseのエンドレスEndlessたちの関係が理解できました。オーディオブックはできるだけ分かりやすいようにと補足説明が入っています。が、気をつけて聞いてないと聞き逃してしまう。

オーディオドラマではデザイアDesire(声:Justin Vivian Bond)の住むThe Thresholdの描写から始まります。この回はニール・ゲイマンのナレーションが長くて美声をたっぷり楽しめる。
デザイアは自分自身の体をかたどった建物に住んでいる。デザイアはとても美しく、見た者の性的志向によって男にも女にも見える。
オーディオドラマ版では三人称は「heまたはsheまたはthey」となっていますがコミックスではitだったような記憶が。
コミックスが発表されたころはまだ三人称単数のtheyは発明されてなかったのではと思います。英語の変化も楽しめる良い作品。

Endlessたちの館にはギャラリーがあって、そこには兄弟姉妹たちの紋章sigilが飾ってある。シジルってゲースロで初めて知った単語ですが英語では普通の用語なのか?
これまでぼーっと聞いていたのですが、今回聞き返してみて、ニール・ゲイマンがとても明確に描写してくれていると気づきました。

最初は革で綴じられた古い本、「デステニー」。その次はエジプシャン・アンク。あの女の子記号みたいなのはエジプト十字だったのか!「デス」。3つ目はモーフィアスのヘルメット、「兄さん、いつも見ているよ」。次はデザイア本人のシジル(鏡または肖像画)。次はなにもない空間、「どこにいる?」。ここはデストラクションの場所で、もっと後で分かるのですがデストラクションは家出して行方不明なのです。一つとばしていろんな色の絵、「デリリウム」。デリリウムもずっと後の巻で出てくる。いつも混乱している可愛い女の子だが急に正気になる瞬間が怖い。その前に先のとがった指輪があって、デザイアはその指輪を持って話しかける。
エンドレスたちはお互いのシジルを持ってるときに遠隔通話ができるらしい。
この指輪はデザイアの双子の姉妹「デスペア」。いつも裸で髷を結っているので最初は相撲取りかと思っていました。
デザイアはモーフィアスに何か悪戯をしかけていて、デスペアDespair(声:Miriam Margolyes)を仲間に引き入れたいらしい。デスペアは年長の三人は自分たちのことは相手にしないと渋る。
しかしデザイアは「ヴォルテックスが現れたから今度はいける」と強気です。ヴォルテックスとは?ドクター・フーか?
Justin Vivian Bondは有名な歌手なのですね。写真を見るとデザイアにキャスティングされたのも納得。
Miriam Margolyesはザ・ウィンザーズでヴィクトリア女王を演じていた人のようです。

 

という長めのプロローグのあと本編。
アメリカ人のローズ・ウォーカー Rose Walker(声:Shey Greyson)は謎の金持ちに招待されて母とともにイギリスへ渡る。
金持ちの正体はユニティ・キンケイド Unity Kincaid(声:Sue Johnston)。EP1で眠ったまま子供を産んだ女性です。
ローズの母は幼いころ養子に出されてアメリカで育ったのですが、実母はユニティだったのです。つまりローズはユニティの孫娘。ユニティはローズに古い指輪をくれました。

ローズはイギリス滞在中にたくさん夢を見ます。ヘカテたちが現れて警告して行ったり(しかしこのおばちゃんたちは警告だけしかしてくれないの?)、モーフィアスが「ヴォルテックスを見つけた」と言っているところをのぞいたり。
しかもこのヴォルテックスはローズ本人のことらしい。

やっと登場したモーフィアスMorpheus(声:ジェームズ・マカヴォイ)はルシアン Lucien(声:Simon Vance)から領地の棚卸報告を受けている。
モーフィアスが監禁されてるあいだに夢のクリーチャーが4人脱走していた。棚卸しないと分からないものなのか。
逃げ出したのはCorinthian、Fiddler's Green、Brute、Glob。

コリンシアンは目に歯が生えている悪夢で、人間界で連続殺人鬼をやっています。

シリアルキラー苦手なんや・・・しかしこのあとしばらくアメリカンサイコな話が続いて辛い。

 

デスのネックレスはオリジナル製品かと思っていたが、エジプト十字ならアクセサリーとして市販されているのでは?
と思いついて検索してみたところ、大量にヒットしたうえに「デスのコスプレに最適!」などと宣伝されていたので静かに検索窓を閉じました。