フランス訛りをお許しいただきたい『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』を見ていたら最後に“天馬行空”という文字が出てきて、ジョニー・トーの“銀河映像”みたいなもんだろうか?と疑問に思いつつ帰宅、ウィキペディアで調べたら、シンガポールでは《天馬行空》のタイトルで公開されてたのですね。自分が覚えていた《媽的多重宇宙》※は台湾版タイトルだった。ちなみに香港は《奇異女俠玩救宇宙》(分かりやすい)、中国では《瞬息全宇宙》と各地で違うタイトルなので、華人同士でも感想を語り合うのが難しそう。

ウィキペディアには「ミシェール・ヨーの役名・関秀蓮は《臥虎蔵龍》(『グリーン・デスティニー』)の兪秀蓮に敬意を表してつけられた」とあって、マルチバースの中にはミセス・ワンが竹藪の上を飛び回る世界も存在するのだろうか。


イケてない夫が別宇宙で《花樣年華》のトニー・レオンになっていたり(それでライトが緑色っぽくて髪型がオールバックでセリフが意味不明なのね)、ウェストポーチでカンフー技を披露したり、楽しかった。


日本語字幕は途中で税務署の人が「フランス訛りで失礼」とか言ってたが、主役一家のほうこそ香港訛りの英語や香港訛りの中国語で訛りっぱなしだったけど。
 "Excuse my French"の訳語としては斬新で面白かった。

 

「如果有來世,我還是想和你一起,報稅、開洗衣店。」ーーー王威門

来世も納税するんか

 

※実は《他媽的多重宇宙》だと思い込んでいた。フランス訛りどころではない下品。