2022-01-01から1年間の記事一覧

いま聞いてるBBCのラジオドラマ 2022.8.27

■Falco - The Silver Pigs - リンゼイ・デイヴィス原作のローマ帝国探偵もの『ファルコ』がシリーズ第一話から再放送されています。The Silver Pigs(日本語訳『密偵ファルコ 白銀の誓い』)は主役のマルクス・ディディウス・ファルコMarcus Didius Falcoが…

「またウサギ狩りなの?牧師さん」サンドマンのジョーク

オーディオドラマの『サンドマン日本語版』に「ウサギ狩りなの牧師さん」というセリフが出てきて何じゃこりゃと思いました。 ネットフリックスのドラマ版『サンドマン』を鑑賞していると、エピソード6「翼の音」The Sound Of Her Wingsの1989年のパブでモブ…

『カラマーゾフの兄弟』 第一巻 朗読版

オーディブルで『カラマーゾフの兄弟』のオーディオブックを聞きました。イワンの声が低くて素敵。『カラマーゾフの妹』のオーディオブック版イワンも渋くて良い声だったが、イワンはこういう声質という決まりがあるのだろうか。 米川 正夫訳です。けっこう…

ニール・ゲイマンがサンドマンのトレイラーを紹介

ニール・ゲイマンがNetflix'の'The Sandman'のトレイラーを紹介してくれるっていう動画なんですけど、数秒ごとにストップさせて(ゲイマンが)カラスのマシューまで紹介してくれるのでちっとも進みやしねえ。 デザイアのお家スレッシュホールドは本当に美し…

『カラマーゾフの妹』朗読版

『カラマーゾフの妹』(高野 史緒)の朗読版をオーディブルで聞きました。 フョードル・カラマーゾフ殺人事件から13年、難事件解決専門の特別捜査官となったイワン・カラマーゾフが故郷へ帰ってくる。犯人は本当にドミートリーだったのか?職権乱用して事…

サンドマン オーデイオドラマ日本語版

オーディブル日本に入会したので、英米では配信されていない『サンドマン日本語版』を聞きました。 The Sandmanのオーデイオドラマオは英語版が配信されたあと、多言語バージョンが作成されています。英米版のオーディブルのサイトにはドイツ語、フランス語…

津田健次郎朗読『桜の森の満開の下』

オーディブルUKの年会費更新時期が来たのですが、円安が進みすぎてポンドが高くて年会費払えない・・・やむなくUKは一時退会して、オーディブル日本のお試し期間を試しています。 しかし日本語の朗読のトレンドがよく分からない。 アニメ版の『ゴールデンカ…

少年マンガと父殺し 『新しい声を聞くぼくたち』

河野真太郎の『新しい声を聞くぼくたち』を読みました。以前、群像で片岡大右「『鬼滅の刃』とエンパシーの帝国」を読んでマンガってこんな読み方ができるのかと驚き、いまどきのマンガ評論をもっと知りたくなったので。 期待通りにとても面白い評論集でした…

「愛です」の意味を誤解していたのか(『ゴールデンカムイ』ネタバレあり)

ゴールデンカムイ公式サイトで「金塊争奪戦名場面選手権」が開催されています。 youngjump.jp 各キャラクターの名場面を選んで投票という企画ですが、鶴見の選択肢の一つ 杉元を追わずに鯉登の介抱をしている月島に対して冷たい目を向ける鶴見中尉 という作…

映画『二百三高地』

近所の映画館で限定上映していたので見てきました。まったく何の事前情報もなく見たのですが、あの山の形見覚えがある・・・、あのずんぐりした大砲見覚えがある・・・、兵士が銃剣抱えて大量に突っ込んでいくとこ見覚えがある・・・、旗手が旗もって走ると…

鶴見篤四郎とゾシマ長老(『ゴールデンカムイ』ネタバレあり)

(漫画『ゴールデンカムイ』の最終話までのネタバレがあるのでご注意ください) まだ続いている『カラマーゾフの兄弟』と『ゴールデンカムイ』の登場人物比較。最初は鶴見はフョードルなのかと思いながら読んでいたのですが、どちらかというとゾシマ長老なの…

『カラマーゾフの兄弟』英語版朗読のスメルジャコフが愛らしい

Constance Garnett訳 Constantine Gregory朗読のThe Brothers Karamazov Translated from the Russian of Fyodor Dostoyevskyを聞いています。 キャラクターの個性が際立った朗読です。どの役も良いのですが、とくにグルーシェンカのネギのところが迫真の演…

鶴見ボーイズの父たちとフョードル・カラマーゾフ(『ゴールデンカムイ』ネタバレあり)

(漫画『ゴールデンカムイ』の最終話までのネタバレがあるのでご注意ください) 『ゴールデンカムイ』を最初に読んだときの疑問:鶴見の部下のうち2人も父殺しっていうのは多すぎないか?尾形の父と鯉登の父は気が合いそうに見えないけど、どうして親友同士…

宇佐美時重とスメルジャコフ(『ゴールデンカムイ』ネタバレあり)

(漫画『ゴールデンカムイ』の最終話までのネタバレがあるのでご注意ください) 『カラマーゾフの兄弟』の英語版朗読(Constance Garnett訳 Constantine Gregory朗読)を聞いているとスメルジャコフが健気で愛らしく、イワンに “I was afraid you’d go away …

『ゴールデンカムイ』30巻買った(ネタバレしてるかも)

『ゴールデンカムイ』30巻を買ったら特典がついていました、可愛い。ありがとうございます。 描き直しで鯉登がものすごく上がった反面、好きだった鶴見のセリフが消されてしまい、私の好きだった鶴見はどこへ・・・と虚無感がありました。月島がただのアホみ…

鯉登音之進とアレクセイ・カラマーゾフ(『ゴールデンカムイ』ネタバレあり)

(漫画『ゴールデンカムイ』の最終話までのネタバレがあるのでご注意ください) 今日は鯉登とアリョーシャの末っ子比較。似ている部分を箇条書きにしました。 ■アレクセイ・カラマーゾフ・兄弟の中で唯一父に愛されている・兄がいる・ゾシマ長老を敬愛してい…

尾形百之助とイワン・カラマーゾフ(『ゴールデンカムイ』ネタバレあり)

(漫画『ゴールデンカムイ』の最終話までのネタバレがあるのでご注意ください) 尾形にはイワンの要素もあるように思われます。 ■イワン・カラマーゾフ・清らかな弟がいる・「なぜ子供たちは苦しまなくちゃならないのか」(プロとコントラ)「すべてが許され…

尾形百之助とスメルジャコフ(『ゴールデンカムイ』ネタバレあり)

(漫画『ゴールデンカムイ』の最終話までのネタバレがあるのでご注意ください) 今日は百之助とスメルジャコフの私生児比較。似ていると思った部分を箇条書きにしました。 ■スメルジャコフ(パーヴェル・フョードロウィチ)・リザヴェータ・スメルジャーシチ…

宇佐美時重と大審問官

(漫画『ゴールデンカムイ』の最終話までのネタバレがあるのでご注意ください) 宇佐美がイワンを下敷きにしているとして、あの有名な「大審問官」はどの場面にあたるのか考えています。 札幌の娼婦連続殺人事件のところかな。なんかいろいろ高説を披露して…

宇佐美時重とイワン・カラマーゾフ(『ゴールデンカムイ』ネタバレあり)

(漫画『ゴールデンカムイ』の最終話までのネタバレがあるのでご注意ください) 今日は宇佐美とイワンの次男比較。似ている部分を箇条書きにしました。大きく違うところには下線を引いています。 ■イワン・カラマーゾフ・フョードル・カラマーゾフの次男・半…

月島基と不信のトマス(『ゴールデンカムイ』ネタバレあり)

(漫画『ゴールデンカムイ』の最終話までのネタバレがあるのでご注意ください) 死刑をまぬがれた月島は鶴見の部下となり、日露戦争に従軍する。戦場で偶然出会った同郷の兵士から「お前の父の家からいご草ちゃんの遺体が発見された」と聞かされ、鶴見に騙さ…

月島基とドミートリー・カラマーゾフ(『ゴールデンカムイ』ネタバレあり)

(漫画『ゴールデンカムイ』の最終話までのネタバレがあるのでご注意ください) 鶴見篤四郎の部下のうち「愛です」と表現される四人、月島・宇佐美・尾形・鯉登と『カラマーゾフの兄弟』の関連を探ります。この四人にチーム名があるのか分からないので、ひと…

『カラマーゾフの兄弟』「解題」と『ゴールデンカムイ』

(漫画『ゴールデンカムイ』の最終話までのネタバレがあるのでご注意ください) 光文社古典新訳文庫の『カラマーゾフの兄弟』には訳者・亀山郁夫氏の「解題」がついています。そこには自分が『ゴールデンカムイ』を読んで悩んでたことがそのまま書いてあって…

『カラマーゾフの兄弟』読了 ゴールデンカムイ理解のために

(漫画『ゴールデンカムイ』のネタバレがあるのでご注意ください) 『ゴールデンカムイ』を理解するために『カラマーゾフの兄弟』を読みはじめ、そして読み終わりました。日本語版は米川正夫訳と亀山郁夫訳の二種類を読み、英語版はコンスタンス・ガーネット…

溝で死ぬ『年年歳歳』

ファン・ジョンウンの『年年歳歳』を読んでいるとこんな箇所がありました。 汚い溝の水を飲み、そうしてそこで死ぬだろう。ハ・ミヨンがこう言った夜のことを、ハン・セジンは覚えている(略)。溝の水を飲み、そうしてそこで死ぬだろう。ヴァージニア・ウル…

ゴールデンカムイとカラマーゾフの兄弟

(漫画『ゴールデンカムイ』のネタバレがあるのでご注意ください) 『ゴールデンカムイ』を最終話まで一気読みしたあと何日も苦しみました。 何を苦悩していたか思い出してみると・月島はなぜ鶴見に裏切られてはまた信じ、さらに裏切られてどん底に落とされ…

ゴールデンカムイ全話無料公開でタダより怖いものはないと思い知った話

(漫画「ゴールデンカムイ」のネタバレがあるのでご注意ください。無意味に長文です) このブログ誰も読んでないからいいやと思って好き勝手に書いてるのですが、ときどきびっくりするほどアクセスがあります。もし読みたくもなかったのに誤ってこの記事を読…

いま聞いてるBBCのラジオドラマ 2022.5.1

■Macbeth デイヴィッド・テナントがマクベスを演じるラジオドラマ。非ネイティブに厳しいスコットランド訛り版。テナントの声が若いせいで、マクベス夫妻がイケイケのパワーカップルっぽく、タワマンでも買おうとしてるのかなと思っちゃう。後半はパリピ感は…

「サンドマン」オーディオドラマ2 EP1 プロローグ

去年の9月に配信されてからだいぶ時間が経ってしまった。コミックを参照しながらもういちど聞いてみようと思います。 The Sandman: Act IIはコミックのvol.4をもとに製作されています。最初のエピソードは「霧の季節」のプロローグ。Season of Mistsのmists…

『ケスリス』のためにOpen Libraryに登録してみた

『色褪せた太陽』三部作の英語の電子版は間違いが多いというレビューを読んで不安になり、他の電子書籍商で別のバージョンを売っていないのかと検索してみました。残念ながら出版社はDAWだけらしく、どの書店で買っても同じ内容のようです。 せめて合本では…